9章:精神破壊へ (2/26)

接客終えてホテルから事務所に戻っていると、春名さんとじゅりちゃんがお店から出てきた。

は？
二人で外出？

一気にいろんな感情が込み上げてきた。

二人の後を追跡すると、テイクアウトができる飲食店に入っていった。

春名さんは残業中だからもうすぐ帰る。

ということは、じゅりちゃんの付き添い。

一人で行けよ…
スタッフに付き添ってもらうなんて何様？

春名さんも春名さんだ。
目に見えるえこ贔屓特別扱いはかなりムカつく。

そこに嫉妬も加わり、私の感情は荒れ狂った。

ましてやじゅりちゃんというのが余計に気に入らない。
じゅりちゃんは春名さんと仲がいいらしく、一年前にアリスちゃんのことでもめた時に他に外で会う女の子の名前をあげた時にじゅりちゃんの名前もでてきていたから。

これは完全な公私混同。

待機室に戻ると凛ちゃんしかいなかったから、ここぞとばかりに文句を言い散らして荒れた。

もう感情がおかしすぎる。

でもまだあがる時間じゃないし働かなきゃ。
もう春名さんを理由に帰ったりしない。
私は感情を押し殺さなければいけない。

財布の中に入れておいた精神安定剤を飲んだ。