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2章:友達の境界線
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私はカーテンの隙間から覗く日の光で目を覚ました。
寝呆けた頭で、あぁ…いいかげん遮光カーテン買いに行こう…今日休みだし。
などと、つらつらと考えていた。
…あ〜二度寝しそう…
二度寝って何でこんな気持ちいいのかなぁ…
とっても心地好い…。
寝返りをうったときに何かにあたった。
…?
…?!
―…ガバッ!!…―
…あ。
…良かった。服は着てる。
いや何が良かったんだか解らないが…。
優太が…寝てる…。
私の隣で…。
これは夢か?
いや。夢にしてはリアルに寝顔がブサ可愛い…。
枕に押しつけているほっぺたが、ぶにゅっとなっていて何とも言えない間抜け面である。
…じーっ…。
…優太の寝顔ってこんななんだ。
…つか酒臭い。
お互いに。
私は優太を起こさないように、そーっとベッドを抜け出してバスルームに向かい、服を脱ぎながら脱衣場の時計を見ると昼近い時刻だった。
少し熱めのシャワーで寝呆けた頭をスッキリさせ、飲み散らかしたはずのリビングを見ると驚くことに、きちんとかたずいていた。
…どう考えても昨日の私は酔っていたし、優太がかたずけてくれたと考えるのが妥当だろう。
そっと寝室のドアを開けると、優太はスヤスヤと規則的な寝息をたててまだ夢のなかだ。
私は部屋をかたずけてくれた優太に感謝の意を込めて遅い朝食を作りはじめた。
ちょうど魚が焼けた頃に、優太が目を擦りながら起きてきた。
私はなんだかすごく照れ臭くてカウンターから顔もあげずに料理を作ることに集中した。
「…。」
『…。』
しばらくの無言のあと優太がカウンターに肘を突いて言った。
「…おはよう。マイハニー♪」
『…ゲロゲロ。なんじゃそりゃ。』
優太はクスクス笑いながら洗面所に顔を洗いに行った。
私は料理をテーブルに運ぶと、優太はチョコンと座っていた。
「うまそ〜!いっただきまぁす!」
『…寝起きなのに結構食べるね。』
「だって美味いんだもん!」
優太は本当に美味しそうにパクパクと食べてあっと言う間に食べおわった。
「あ。俺かたずけるよ。」
そう言うと優太は手際良くサッサとテーブルをかたずけ皿を洗いながら、そう言えばと言った感じで聞いてきた。
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きみの名を呼ぶ ©著者:金木犀
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