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7章:…瞳の色が消えた日。 (4/4)

『…別れよ…』






私は不貞腐れた態度で言った。 

時が止まった気がした。

そして私は…

……見た…。 






……人の









…“冷めた”








…瞬間を…。 









優太の濡れた瞳は… 



暗く… 





暗く… 






…影を覆って… 






…色を 







…失った。 



…二度と戻らないであろう…




優太の鮮やかな瞳の色…。







「……わかった。」




しばらくの沈黙の後に優太は擦れ声でそう言って、車を走らせてもと来た道を戻り私のマンションに向かった。


“…わかった。”


優太の聞いたことの無い、無機質な声が私の耳に残った。 
それでも私はまだ都合のいい事ばかり考えていた。 

…マンションに帰れば“いつも”に戻れる。 

…もう少ししたら優太の笑顔が見れるはず。

…こんなことで終わるはず無い。







マンションに着いても、お互いどちらとも動かなかった。 

やがて優太が口を開いた。 

「…ついたよ。」

『…』

何も言わない私に優太は車を降りて後部座席の私の荷物を持ち、助手席のドアを開けて言った。 

「…ついたよ?」


私はゆっくりと、力が入らない足をなんとか踏ん張りながら車から降りた。 

「…荷物。」

受け取らない私を見兼ねたのか、優太は私の足元に荷物を置くと何も言わず、私の事も一度も見ることの無いまま車に乗り込み…… 


…行ってしまった。 


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きみの名を呼ぶ ©著者:金木犀

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