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13章:「新料理人」
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13章:「新料理人」
やっぱり「変」わった人でした…
私が一人モンモンと悩んでいる中、いつも来る「カウンター組?(笑)」には「料理人K」の知り合いもチラホラいました。その中に昔から「料理人K」と付き合いがある「A」と「KY」という女性二人組がいました。古くからの知り合いという事で、過去話で盛り上がり「料理人K」はよくからかわれていました(その度に八つ当たりの様に怒られていましたね、私。その頃にはだいぶ慣れて来ていたので、あ〜ハイハイってな感じでしたけど(笑))もともと違う飲み屋で知り合った3人、数年前から飲み仲間としてお付き合いしていたみたいです。なんで、この二人が来店した時は「料理人K」は厨房から出ていつも一緒に飲んでいました。この3人が意気投合した理由…それは皆、似た様な境遇だったからです。
その境遇とは、バツ1子持ち。
「A」と「KY」は40チョイ過ぎ位ですが見た目は若く、綺麗だったので全然分かりません。しかも中学生と高校生のお母さんでした(いや、本当に綺麗だったんですよ、お二人共)そして後から知ったんですが「料理人K」には小学生の息子さんがいました(驚きです、だって毎晩(いや、毎朝か?)飲み歩いていましたからねKさん、思いもよらぬ事実でした)3人共、抱えている問題や悩み事が似ていたので、共感する部分が幾つもあったんでしょう。
「A」と「KY」がいつもの様に来店し、そこに私も加わりみんなで飲んでいた時です。しかし…その日はいつもと少し違ったんです。「A」はかなり悪酔いしていて「料理人K」に突っ掛かっていました。
「ネェあんた!そんなんで良いの〜?」
「いつまでそんな事してんの〜?ネェ!?」
「料理人K」は「うるせぇ!」の一点張りです。その後も、そんなやり取りがしばらく続いたんです。そして、喧嘩にも似た二人のやり取りを聞いている内に、私は気付きました。
どうやら二人は付き合っているみたいです。
なのに…毎日の様に飲み歩いている事、スナックのお姉ちゃんにチョッカイを出している事。そして、いつまで経っても自分を大事にしてくれない事…
そんな不安がいつの間にか不満に変わり、「料理人K」に当たっていたんです。
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