9章:出会い (8/8)

くるみは本当に性格の良い子で、自分の家の裕福さをひけらかしたりすることは、一度も無かった。
素直で、優しくて、かわいくて…
ﾛﾘｨﾀのよく似合う、素敵な女の子だった。

だから私はやきもちなんて焼くこともなく、くるみと仲良くし続けた。


「ﾕｷは週末にﾛﾘｨﾀしてるんだよね？」

「うん、そーだよ。」

「じゃあ今度の日曜日、一緒にﾛﾘ着ておでかけしようよ！私、ﾕｷとそうして歩きたいって、思ってたの！」
すごく嬉しかった。


日曜日、私はお気に入りのﾋﾟﾝｸのﾜﾝﾋﾟｰｽを着て、くるみに会いに行った。
とにかくずっと笑っていて、楽しかった。
二人で気合い入れて撮ったﾌﾟﾘｸﾗは、大切に大切に、手帳に貼った。