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10章:二回目
「あの...」
「何だ?」
「聞きたい事があるんですけど」
「何だ?」
取調べ二回目。
またこの前と同じ刑事と取調室に入って、アタシはまず質問する事にした。
「直樹は、アタシの事何て言ってるんですか?」
「は?どういう事だ?」
「いや、調書に書いてある事を、直樹は納得してるんですか?」
この前の和也の話だと、被害者調書だけで有罪にできるって事だった。
て事は、被害者が『やってない』っていう調書を作れば無罪にできるって事じゃないかな?
直樹がアタシに対して何かよほどの恨みを持ってるとかじゃない限り、警察が言ってるような事は同意しないはず。
だったら...。
「それは、答えられない」
は...?
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