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10章:二回目
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◇ ◇ ◇ ◇ ◇
「それで、最終的にホテルに入ったのはだいたい何時頃かな?」
一回目と似たようなことを、一回目と同じおじさんにまた聞かれる。
アタシの向かいに座るおじさんの隣には、これまた一回目と同じ、取調べの内容をノートパソコンにひたすら打ち込む若い刑事。
この人たち、よほど記憶力が悪いのか…?
それとも、これも何かの作戦なのか……?
「あの、ぜんぜん憶えてないですけど」
「そうか。どのホテルだったかはまだ思い出せないのかな?」
「ぜんぜん…」
「そうか…じゃあ、場所は憶えてなくても、中のことは憶えてるよね?」
「中?」
「彼とどういう話をしたとか、どんな事をしたとか」
「はぁ…」
どんな事を『した』って、あくまでもやったって認めさせたいんだね…。
てかその手には乗らないって…。
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