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9章:離れる心
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“パパへ
おかえりなさい。
お疲れ様。
今 夜中の1時過ぎ…
パパは仕事中 淋しいなぁ〜
私達 最近喧嘩ばっかだけど大丈夫だよね。
オムライス作ったからレンジに入れておくね”
“ママへ
オムライス ありがとう。
今日は久しぶりに定時で閉めれたぁ〜
ママが 久しぶりに良く寝てるので モカとご飯したよ。
ママは心配しすぎだよ。
大丈夫。”
“パパへ
今月も赤ちゃん出来なかったね…
ごめんなさい
ごめんなさい
ごめんなさい…
何回 謝っても足りないね。
もぅ 疲れた…
夜 一人はイヤだ。
淋しい。
早く 帰って来て”
そんな日は 大体リビングで 眠りについていた。
「唯 寝ちゃったの?ベッド行こう。
体 休まんないよ」
酒臭い 剛に包まって 眠りにつく…
昼起きると 剛は途中で起きたのか ノートに
“ママ 体が心配です。
ビールと睡眠薬一緒に飲むのはダメだよ。
子供は その内コウノトリが来てくれま―”
力尽きて寝ていた。
剛を毛布で包み 私は泣いた。
いたわってくれてるんだ…
って 充分分かってたよ。
けど 優しい剛を 私なんかと一緒にいさせちゃダメだって思った。
剛は子供欲しいよね……
もしかしたら 私とずっといたら 子供見る事さえ出来ないかも知れない。
希望
なんて 持てなかった。
私達は 終わりへと向かう……
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