1章:出会い (2/6)

えりなとの出会いはプロダクションだった。



そう、私達はAV女優。


えりなは目が綺麗で、ストレートのロングヘア。愛らしい顔立ちで、スタイルも抜群に良い。単体女優の中でも、容姿の良さは群を抜いていた。


明るく、人懐っこい性格でスタッフからも監督からも、いつも皆から可愛がられていた。


勿論、わたしも姉のように慕ってくれるえりなが可愛くて仕方なかった。



飲みに行くのも、旅行に行くのも、何をするのも着いてきて、いつも一緒だった。


仕事柄、まわりとの生活の違いに段々と心が閉鎖的になってゆく。だから、同業同士仲良くなるのが私とえりなには痛いほどにわかる。


だから、えりなとは仕事の愚痴や悩み、兎に角仕事に関する話はどちらからもしたことがなかった。
まさに暗黙の了解だった。


えりなとの会話といえば、もっぱらホストの話だった。