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9章:〜その後〜 (1/1)

9章:〜その後〜

俺の定位置は、彼女の胸元。


正直、居心地が良い。


彼女に触れていられるうえに、
いつでも好きな時に会話が出来る。


あれから真也は退院して、家に戻った。


家族にも友達にも、彼が喧嘩の時の
発作が起こった俺とは気付かない。


あいつは、あいつらしく…いや、
俺らしく生きていくのだろう。


芦田先生も彼にあれこれ聞いていたが、
彼は決して真実を語ろうとはしなかった。


そのおかげで俺は、今もこうして
最愛の彼女と一緒に居られるのだ。


あの病室の件から半年が経った。


百合は高校二年に上がり、成績も上々。


何を隠そう、俺が時々カンニングを
手伝っているのだから。


彼女はそれを拒んでいたが、最終的には
テストの分からない問題を聞いてくる。


なんだかんだでカンニングしているのだ。


寝る時ももちろん、彼女の胸元に。


こればっかりは人間には経験出来ない、
素晴らしい寝心地の夜を過ごしている。


将来彼女はいいお嫁さんになるだろう。


その時までは俺が君を守り続けよう。


この髑髏のネックレスの姿で。


世界中で一番大好きな君の傍で。
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大好きな君の傍で ©著者:陽

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