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7章:優しいキス
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嫌な事があった日
泣きながら家を飛び出した
薄暗い朝方の街
君を呼び出して
君は嫌な顔一つせず来てくれた
話す場所を探しながら歩いていても
もうどこもやってなくて
でも寒い中そうやって私のために付き合ってくれてる事が嬉しくて…
でも苦しくて…
歩くのをやめて君の腕をつかんで
下を向いたまま泣いた…
涙はどんどん溢れてきて
悲しいのか嬉しいのかわかんなくて
ただ君の胸にしがみついて泣いた
君は私を抱き締めて髪を撫で
泣き止むまでずっと包んでくれた
朝方の街で人目も気にせず泣きじゃくる私に
『守ってあげたいから優しくする』
『俺は好きでも好きって言えないでしょ?』
『大事な人だから嫌な思いさせたくない』
と言葉をくれた
その言葉が欲しかったんだよ…
私は違うって
みんなとは違うって
特別だよって…
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最後の恋 ©著者:やち
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