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7章:新生活、四。 (16/16)

きっと、アヤコという人は、俺みたいに打算の割合が多くなかったんだろう。
恋愛もしつつ、でも仕事は割りきって。
それでもぽっかり空いた、素の自分とお仕事モードの自分の間にある隙間隙間に、嘘を詰めるんじゃなく、本音を差し込んで、こんなブログを書いてた。

そんな彼女のブログ、最後の更新は、一年以上前の日付だった。
通勤で通るお寺に梅の花が咲いていたこと、携帯で撮ったらしいその写真に、梅は彼女の一番好きな花であることと、そして最後に、今週も火曜と木曜は出勤します、と。

おそらく、「梅の花が好きなアヤコさん」は、本当なんだろう。
何気ない本当のこと。
もし、俺が、ブログを書いたとして。
どのくらい、そんな風に何気ない本当を書くだろうか。

そこで、気がついた。
面倒ごとが嫌いな俺が、ブログなんて書くわけない、ってことに。
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赤い石の話。 ©著者:至音

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