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13章:罠?、一。
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二時間ほどで、彼女は名残惜しそうに帰っていく。
会計は、四万円程度。
酒が飲めないというあきちゃんは、ソフトドリンクだけを飲んでた。それで、四万円。
高いよなぁと思う感覚は、俺にはとっくに麻痺したものだったけど、あきちゃんの前では嘘をつく。
「あきちゃん、無理しちゃダメだよ?」
「ん?どういう意味?」
「四万円て、高いでしょ。あきちゃん飲まないしさ。無理に俺に飲ませてくれなくていんだよ、俺も、酒強くないし」
「ううん、うちが好きで頼んでるから。でもサキト、お酒弱かったの?w」
「うん、弱かったのwだから、次は相談して。強いヤツはつらいからさ」
そして、一言付け足す。
「なんか、無駄に高いしね」
「わかった、相談するよ、ごめんねw」
はにかんだような笑顔は、俺には福の神に見えた。
ビジュアル的にも、中身としても。
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赤い石の話。 ©著者:至音
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