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11章:転機、二。
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「俺のもらえる時間はあとちょっとだから、言っちゃうけど」
「え?なんだろ?」
「あきちゃん、こういう店は合ってないよ。なんでホストなんか来たのは判らないけどさ」
いや、判ってる。ここなら男の子にちやほやされると思って来たんだろう。
少しの時間で彼女について判ったことがもうひとつあった。案外このコ、プライドは高い。
「…」
「あきちゃん、お嬢様だよね。そういう風には言われたくないかもだけど」
「!」
「わかるんだ、そういうの。お嬢様だからホスト来ちゃダメ、とは言わないけど。あきちゃんは、違うと俺は思うから。」
じゃあね、と俺は席を離れた。本当は初回のお客さんにそんなことしたら不味いんだけど。
…と、後ろからコウジさんに声を掛けられた。
「ありゃ、はまるぞw上手くやった?」
俺は答えた。
「多分また来るよ、彼女」
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赤い石の話。 ©著者:至音
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