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2章:戸惑い
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2章:戸惑い
その男はスラッとしていてかなりのイケ面であった。高そうなスーツも着ていた。
それに引き換え自分らは当時流行ってたとはいえ(一部で)水色のプレイボーイのスウェット。。。
その時点でなんだか差を感じてしまった。
その男を店の人だと思っていたのだが向こうから声かけてきた言葉が
「お店の方ですか?」
どーやらこの人も今日面接らしい。
その人は増田さんと言い年は24才で昼は原宿でアパレルもしているらしい。 気さくで話しやすく大人っぽい人であった。
そして何よりもイケ面だった。
聞けばアパレルだけでは生活がきついとの理由で来たらしい。
しばらく後輩も交え3人で談笑をしていた。
結局お店の人が来たのは18時45分であった。
お店の鍵をあけ早速3人同時に面接が始まった。
店側が用意した簡易な履歴書を渡されしばらくみんな無言で記入をする。
ちなみにこの面接した人は木本さんと言い26才、勤続3年で店長に次いでのNo2であった。
履歴書を適当に書き終え質問が始まった。
しかし明らかに自分と後輩は嫌な目で見られていた。ベタな質問を一通りして身分証をコピーと言われた時自分は困った。
保険証は無いし免許証もとっくに取り消されている。銀行に口座がないからカードは日サロかTSUTAYAくらいしか持っていなかったのである。
その旨を伝えるとしばらく間を置いてから
「あー、じゃあいいや」
いいのかよ?と思いつつも実際に持ってないからどうしようもないので黙っていた。
結局3人とも採用になりその日から仕事になった。 店が20時オープンでボーイは18時にきて店の掃除、買い出しなど雑用をするとの事。
木村さんに
「今日来てねーじゃんか」
と言いたかったがまだ新参者だ。おとなしくしておこう。
自分の与えられた初仕事は店の掃除機がけとトイレ掃除だった。 なんだがこの時点でイメージと少し違ったのだが無職だったのでしのご言っていられなかった。
自分と後輩は馬鹿な話をしながらゲラゲラ笑いながらお互いに与えられた業務をしていた。
さすがに怒られるか?と多少は木本さんの顔色を伺って話しをしていたが何も気にする様子は無く携帯をいじくっている。
これくらいなら問題ないのかと認識し一通りやるべき事は終わった。
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