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9章:チサちゃんとの別れ (1/4)

9章:チサちゃんとの別れ

―おねーちゃん?なんで泣いてるの?―

気がつくと私はあの場所に立っていて、

チサちゃんが心配そうに私を見上げていた。


―あ…あぁ…ごめんね。泣いてなんかないよ?雨が涙みたいに見えたのかな?―
私は目をゴシゴシこすりながら苦しい言い訳をして誤魔化した。


―ふぅん。そっかぁ―


チサちゃんはそんな私をじっと見つめていた。


チサちゃんはなんだか不思議な子だ。



なにもかも見透かされてるよーな気がする。


―あのね、おねーちゃん。泣きたいときにはいっぱい泣いたほうがいいんだよ。―

そういってチサちゃんは、しゃがんだ私の頭を小さな手でポンポンとしてくれた。


なんか…また涙が溢れた。

こんな小さな子に慰められるなんてカッコ悪いけど、

素直に嬉しかった。



きっと健太の子どもが生まれたら、チサちゃんみたいに可愛くて心の優しい子に育つんだろうな…



そんなことを考えながら、私はチサちゃんを抱き締めた。

チサちゃんは
―おねーちゃん、ママみたいにいい匂いする―

と言って笑った。


そして

―おねーちゃん、私ね、もう行かなくちゃ―


と言った。
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ずっとそばにいる ©著者:なち

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