タツヤに競売はきちんとした身なりで、と言われていたから、ドレスかスーツで迷ったけど、黒のミニスーツにした。


髪はゆるく巻いてストッキングを履いて、仕事前の祐輔とすやすや眠る桜にキスをして、家を出た。


昨晩１人で全部開けてオンザロックで飲んだスコッチがまだ体に残っていて少しクラクラした。


タツヤがヴェルファイアで迎えにきた。


タツヤもスーツを着ていた。


後ろにはパンチと競売にかけられる女２人…


私は助手席に座り、


私「おはよう。」


タツヤ、パンチ「おはよう。」


私「このこたちが商品？」

タツヤ「ああ。どっちも日本人。この幼い方はまだ１２歳。ナツキだ。この生意気そうな方はアヤカだ。」


ナツキ、アヤカ「よろしくお願いします。」


私「よろしく…」


パンチ「どちらも親が金に困り果てての依頼だ。」


タツヤ「会場ついたらメイクアップ、ももかに頼んだぞ。」


私「ちゃんと化粧品からアイロンからコテ全部持ってきた。業務用です(笑)」


タツヤ「さすが(笑)」