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3章:ものがたり。
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ある魔法使いの少年がいました。
少年は、錬金術に長けた魔女の集まる街で、
コインを生み出す、多くの魔女に仕えることで報酬を得ていました。
たんまりコインをくれる魔女や
色んな仕事を与えてくるくせに
ほんのちょっとしかコインをくれない魔女
様々です。
魔女からもらえるコインで生計を立てているので、
魔女に文句は言えませんが、
嫌々仕えている魔女や、
「この人だったら、コインをくれなくても仕えてもいいなぁ」と思える魔女もいて。
苦労は耐えませんが、少年は仕事熱心でした。
少年は、ある魔女に出会いました。
初冬の、静かな日でした。
最初は、その魔女からもたくさんコインをもらおうと思っていたのです。
その魔女が与えてくる仕事は、
とても楽でした。
もらえるコインもそれなりでしたが
少年はその魔女に会うのが楽しくなってきたことに気付きます。
その気持ちを伝えました。
魔女は疑り深いので、
「ありがとう。」と一言言うと、
変わらずに楽な仕事と、少しのコインをくれました。
そんな日々が、少しの間続きました。
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「あなたの彼女」 ©著者:美桜
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