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18章:終結 (2/12)


梨香と真美が寝室に籠って一時間七分


何かを話してる声は時折聞こえる。


北川さんが言ったように、危害を加える事はなさそうだ。

でもいつ牙を向くかわからない。


俺の知ってる梨香じゃない。


―――――カチャ


皆が一斉に寝室のドアに集中する。


そこに立っていたのは真美だった。

「真美っ!!!」



俺は一目散にかけより、抱き締めた。


「苦しいよ…大樹…痛」

はっと我に返り、真美の顔をみると笑っていた。


―――ああ、よかった…本当に…よかった…

北川さんが駆け寄り、寝室に行こうとした。


俺から離れて、真美が寝室の前で両手を左右に広げた。


そして指を差し、リビングの奥へ誘う。



そして小声で話し始めた。


「梨香は自首すると言ってます。説得しました。部屋の構造上、寝室の窓から逃げることは出来ません。だから少し待ってもらえませんか?お願いします。」


真美は北川さんに頭を下げた。


横で聞いていた健次が「真美ちゃん…それ本当?」
と、涙ぐみながら言った。

真美は健次を見ながら、大きく頷いた。

健次は
「よかった…」
と安堵して、北川さんに
「俺からもお願いします。」
と頭を下げた。


北川さんは腕を組み、しばらく考えると

「…わかった。じゃあ待ちましょう。あなたが無事だった訳だし。」


と真美に優しく微笑んだ。


真美は泣きそうな顔をしながら
「ありがとうございます!」
と言い、何度も頭を下げた。


俺は…真美が無事ならそれでよかった。


そして俺達は、またリビングの中央に集まり座って梨香が出てくるのを待った。


でもさっきまでと違う。

ここには真美がいる。

真美は俺の横に座って、肩に寄りかかった。

「体調は大丈夫か?そして…」

真美は上目遣いに俺をみて
「大丈夫。多分…この子もね。」

とお腹を触る。


俺は涙が出た。


――――よかった…


「やだなぁ。泣かないでよ。ね?パパになるんだから。」

とからかうように笑った。

「バーカ。泣いてねぇから。」

涙を拭った。


俺は幸せを噛み締めていた。


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―深愛―果てにあるもの ©著者:まいん

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