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15章:困惑 (13/13)


車で約三時間―――


雪が降っていたわりには、滑らない。
まだ路面が凍結していないせいだろう。


車の中は重い空気が流れていた。

誰も口を開こうとしなかった。


刑事が運転して、大樹さんが助手席に座っている。

俺はぼんやりと、外の景色を眺めていた。

街から離れ、段々と寂しくなってきた景色を。


―――梨香が人を殺した。

信じられない。

いや、それよりも真美を客と共謀してストーカーしていたなんて・・・。


・・・きっと何かの間違いだ。


また別の人間が絡んでいて、脅されているのかも知れない。


俺が側にいて助けてあげなきゃ。


―――♪♪♪♪

「はい、北川です。…おぅ。………そうか。わかった。……ああ、今向かってる。………ふん、言わせとけ。……ああ、何かあったら知らせる。じゃ。」


イヤホンをしながら携帯で話していた北川さんが話しだした。


「今連絡ありまして、携帯電話が見付かったそうです。」

大樹さんは身を乗り出して次の言葉を待っていた。


北川さんは前を見たまま答えた。

「伊藤さんと小川さんの携帯が2台とも道路に落ちてました。多分、捨てたんでしょう。」


「…2台とも…。ってことは、誰かまだ絡んでいて、二人とも拉致されている可能性も出てきましたよね?!」

二人とも、無言で答えない。


少しの沈黙のあと、北川さんが口を開いた。

「小川さんの部屋から、指紋を採取しました。ひとつは本人、ひとつは伊藤さん、もうひとつ…男性の指紋が出てます。死んだ松永とも違っていたし。…多分あなたでしょう。あとから取らせてもらいますが。あなたなら、事件当日はアリバイがあるから違う。」


北川さんが言おうとしている事がわかった。

―――やっぱり、梨香なのか・・・?



「健次。あまり考えるな。」


大樹さんがぽつりと言った。


「・・・はい。」


と返事はしても、考えない訳がない。


頭ん中は、梨香の事でいっぱいだ。


何があったんだ。



そんな事を考えてるうちに、梨香の故郷に着いた――――

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―深愛―果てにあるもの ©著者:まいん

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