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15章:困惑 (11/13)


健次の目は真っ赤だった。
光の加減のせいか、顔色が悪い。


俺は覚悟を決めた。


――――トゥルルルル…カチャ「あ、すいません。実は今、梨香の彼氏が来まして………はい。何も知りません。………えぇ、そう考えてます。………はい、お待ちしてます。」


健次はまだ、玄関につっ立ったままだった。


「・・・まあ、上がれ。」

健次の顔は、泣きそうな、それでいて怒っているような、なんとも形容し難い表情をしていた。


靴を脱ぎ、のそりと部屋へ入ってきた。


入り口に立ったまま、口を開いた。


「大樹さん・・・何が起きてるんですか?松木にも電話したけど、知らないの一点張りで・・・。それに今かけてた相手は誰なんですか?」


返事をせずに、煙草に火を着ける。
「大樹さん・・・」


「まあ、座れ。今、電話の相手が来る。来たら、俺が説明するから。」


健次は何かいいたそうな顔をしたが、言葉を飲みこんで、渋々向かいに腰をおろした。


煙草を深く吸い込んで、煙を吐き出す。


ゆらゆらと紫煙が立ち昇って行くのを確認したあと、健次に質問した。


「これから言う話しは、お前にとっては辛い話しだと思う。・・・お前は梨香が好きだよな?その気持ちは変わらないと思うか?」


唾を飲む音が聞こえた気がした。


「・・・変わりません。」


健次の血走った目が、俺を真っ直ぐに睨みつけながら、答えた。


「そうか・・・。」


―――――ピンポ〜ン
カチャ


「お邪魔します。」


北川刑事が入って来た。


「健次、こちらは○○署の北川さんだ。北川さん、こいつが先ほど話しした小林です。」

互いに会釈をする。

健次の目は警戒に満ちていた。


「健次。時間がないから手短に話す。反論は聞かない。それでもいいか?」


少しの沈黙のあと、健次は黙って頷いた。


北川刑事をチラリと見ると、あぐらをかいて目を閉じて、腕組をしていた。


俺は煙草を消して、
深呼吸をした。

気持ちを落ち着かせて話し始めた。

「・・・梨香は、自分の常連客と組んで、真美をストーカーして、部屋に訪ねてきた刑事を殺した。今は真美を連れて逃亡中だ。」


健次は目を見開いた。

「・・・は?」


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―深愛―果てにあるもの ©著者:まいん

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