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10章:真相
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「じゃあ、ちょっと行ってくる。遅くなるから寝てていいよ。」
コートを羽織りながら、靴をはく。
「いいよ〜真っ直ぐ帰って。大樹んちの方が、飲み屋から近いじゃん。」
玄関まで見送る。
「俺、真美ちゃんがいないと眠れないのぉ〜。」
ふざけた口調で言ってるけど、心配してくれてるのがわかる。
「バーカ。んじゃ、気をつけてね。」
笑ってると、振り返りキスをしてきた。
「行ってらっしゃい。」
鍵を閉め、部屋に戻る。
――――DVDを確認しなきゃ。
と思ってはいても、なかなか見る気がしない。
―――部屋、片付けてからにしよう。
テーブルを片付けながら、いろんな事が頭に浮かぶ。
当然、差出人のない封筒。
いつものヤツだ。
―――片付けが終わって、パソコンでDVDを起動させる。
落ち着こう。。。
大丈夫だから。
パッと画面が写し出された。
薄暗く、どこなのかイマイチわからない。
無音だ。
どこかの部屋―――
しばらくすると、カメラが動きだし、足首が見えた。
両足が縛られてる。
――――椅子?
ゆっくりとカメラが上へ動きだす。
足首から・・・開かれた膝、そして―――
アタシの―――性器が映る。
カメラは段々と上へ―――
お腹から胸
どうやら手は後ろに組まされているらしい。
首から、顔・・・
口からは、ヨダレを垂らしてる。
目隠しをされているが、間違いなく―――アタシだ。
カメラが急に引いて、全体が映し出された。
部屋が、ぼんやりと明るくなる。
「うそ・・・!。」
――――アタシは驚愕した。
先ほどから、感じてた違和感。
その部屋は―――
ここだった。
間違いなく、アタシの部屋―――
思考が止まる。
どうして・・・!
いや、それよりもどうやって部屋に・・?
・・鍵!
あの時・・・奪われて、開けられた?
急に背筋が寒くなり、恐怖が襲う。
カメラが切り変わった。
白い紙らしきものに文字が書かれてる。
《マミチャン、イツモソバニイルカラネ》
――――そこで、DVDは終わってた。
アタシはたまらなくなって、電話をする。
「梨香、お願い!今日泊めて。」
アタシは財布と携帯と鍵を握りしめ、逃げるように部屋を後にした―――
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―深愛―果てにあるもの ©著者:まいん
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