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9章:それぞれの朝
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健ちゃんを見送り、部屋に戻ると、携帯の着信が二件あった。
ひとつは大樹さん
ひとつは・・・真美ちゃん。
ドキドキした。
真美ちゃんは覚えてるかな?
覚えていて欲しいような、欲しくないような・・・変な気持ち。。。
とりあえず大樹さんに連絡しよう。
―――トゥルルルルル――
「あ、大樹さん?おはようございます。すいません、ちょっとお風呂入ってて・・・」
「いや、朝早くごめんな。真美の事なんだけど・・・」
話しを聞くと、どうやら覚えてないらしい。
「・・・・と言う訳だから・・・話し、合わせといてくれないか?」
「わかりました。あ、じゃあ今日、休みだし家に行ってきます。」
「ああ、頼む。俺もあとから顔出すから。」
――――別に来なくていいのに。
「あ、はい、わかりました、じゃあ後で。」
――――覚えてないのかぁ。。。
なんかちょっと残念。。。
さ、次は真美ちゃん。
――――トゥルルルルル――
「あ、梨香?おはよ〜。昨日なんか迷惑かけちゃったみたいで・・・ごめんね。」
真美ちゃんの声が少し疲れてる。
そうだよね。
クロロホルム吸い込んだんだもん。
「うぅん!なんもだよっ。今日梨香休みなんだぁ〜家に行ってもいい?」
「うん、おいでおいで〜。んじゃ待ってるね」
――――多分、真美ちゃんは覚えてる。
梨香にはわかる。
ああ………
ゾクゾクする。。。
さ、早く用意しよっ♪
―――♪♪〜♪
メールだ。健ちゃんかなぁ。
―――げ、アイツだ。
【愛里ちゃんへ】
確認してくれた?
僕も確認したけど、仕方なくだからね!愛里ちゃん以外には勃起しないからね!愛してるよ(*^-^*)
―――――めっちゃキモイ。
朝から気持ち悪いメール送って来ないでよ。
アイツに真美ちゃんの体を見られたのは、ほんとに嫌だけど・・・
梨香ひとりじゃ無理だったから・・・仕方ないかぁ。。。
【ひろくんへ】
うん、確認したよ。
あとは愛里にまかせてね♪
また連絡するね♪
愛里も愛してるよ♪
―――送信っ。
――――バカなヤツ。。。
まあ、まだ仕事してもらわなきゃないから、・・・もう少しガマンガマン。
あと少し・・・
あと少しだよ。
真美ちゃん・・・
愛してる。。。
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―深愛―果てにあるもの ©著者:まいん
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