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7章:疑心 (6/7)


「くそっ!!真美をあんな目に遭わせたヤツ・・・殺してやりてぇ。」

拳を握りしめ、行き場の失った手は結局、自分の手のひらに収まった。

「ほんとに・・・でも真美ちゃんが、拉致られてなくて・・・よかった・・・」

梨香は泣き笑いのような顔で、答えた。

「確かにそうかもしんないけど・・・」

俺は情けないやら、犯人の怒りやらでやりきれない気持ちになった。

「大樹さん、落ち着いて。まだ襲われたかどうかわかんないじゃん。」

「・・・は?お前本気で言ってんの?!ヤラれてない訳ねーじゃん!」

自分で言った言葉に、驚いた。

「・・・ごめん梨香。」

梨香が作り笑顔で答える。

「いいの。梨香も無神経だった。でも梨香は・・・真美ちゃんが傷つけられてなくて・・・少しほっとしたの。だって・・・殺されてたかもしれないでしょ」

俺は梨香の言葉に動揺した。

――――確かに。
頭がオカシイ奴なら、それもあり得る。

ただ、俺達は
いや俺は、そこまで考えてなかった。


今更ながら、震えがくる。


それにしても・・・


女ってのは、肝が座ってるっていうか・・

梨香の的確な行動に、俺は少し驚いて、感心していた。


真美の携帯が繋がらなくて、梨香に連絡すると一時間も前に別れたと言う。

「大樹さん、梨香が様子見に行ってくるよ。多分お風呂にでも入ってるんじゃない?」

まあ、そうかも。

と俺はあまり、気にしてなかった。


30分後―――


梨香から電話が着た時、真美は家にいた。


と言うより梨香が、意識が朦朧としてる真美を、偶然通った近所の女性と運んだらしい。
「酔っぱらってしまって・・・」

と言って。


「大樹さん、すぐ来て!」

俺は嫌な予感がした。

急いで家まで行くと、真美はベッドの上で、梨香に体を拭いてもらってた。

もちろん意識はない。

確かに梨香の言う通り、体は傷付いてなかった。

ただ――――

「大樹さん、さっきの話しだけど・・」

梨香が言いづらそうに口を開く。


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―深愛―果てにあるもの ©著者:まいん

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