19章:決意 (6/10)

サトシを失って、

悲しみから逃げるように、
援交を始めた中学。



貞操概念もなくなった。
そもそも、安易。

　
悲しみを考えたくないから。





少し心が温まりかけた、ころ。
山本とは、ボタンを掛け違えた。


そして、ハヅキと付き合い始めた。



あたしは、好きな気持ちとか、
自分の気持ちとか、
考えなかった。


落ち込みたくなかったから。

落ち込んだら、立ち直れないって思ってたから。




実際、サトシに使い果たした涙を絞ることは
あたしにとって、
ムリだったかもしれない。


立ち直れなかったかもしれない。



でも、ここで逃げたことが決定打。
ちゃんと受け止めるべきだった。



それからは、落ち込みたくないから、
いい加減な付き合い。



自分の感情を動かしたくない。


そう思って、でも寂しさもあって、
人と一緒に居た。



それが、人の男だろうと
会ったばっかの男だろうと
不倫だろうと愛人だろうと


もうどうでも良くなってた。



もともと、サトシと会う前からも
あたしはきっと、自分をもてあましてた。

どう扱ったらいいのか判らなかった。



感情が動くことを拒否した心は

間違った方向へ、自分で進めてた。





自分で、軌道修正しないといけない。