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10章:逮捕 (2/18)

彼女の母親から連絡が来た。

「こんばんわ。お久しぶりです。その後如何でしょうか?」



「あまり良い状態ではないです」



「そうですか・・・」



「一度直接会われてはどうですか?」



「ええ、来週東京に用事があるのでその時にでも夏樹に会ってみようと思います」



「ありがとうございます。お待ちしています」




夏樹の母親が東京に来る。救われた気持ちになった。
きっとこの状況を母親が見れば以前の様に秋田へ連れて戻るだろう。
俺は夏樹に母親が来る事を話した。


「来週お母さんがこの家に来るよ」



「何でお母さんと連絡取ってるの?」



「夏樹ちゃんの体が心配で話したんだよ」



「何でお母さんに言うの?」



「心配だからだよ。どんどん体がオカシクなってきてるだろ?それに自殺未遂とか・・・。俺だけじゃ対応できないし、お母さんと話したい事とかもあるんじゃないの?」



「ないよ。そんなの」



「お母さんは夏樹ちゃんの事を心配してたし、君の事を見捨ててなんか無いから来るんだよ。」
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HOSPITAL ©著者:小上晴

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