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8章:マイナスな方向へ (2/15)

俺は彼女とどう付き合っていけばいいのだろう?
夏樹が出て行ってしまった時、不思議と風俗へ行ってしまう事を許せる自分がいた。


と言うより俺の中では「どうすればシャブを辞めれるのか?」
そっちの方の問題が頭の中でいっぱいになっていた。


彼女はそもそもシャブを辞めたいのか?
本当はシャブも恋人も買物も全部うまくやっていきたいんじゃないか?
そういった生き方があってもいいものなのか?


俺には到底理解のできない生活だって人によっては幸せなのかもしれない。
本当は普通の生活なんて望んでないんじゃないか?




夏樹が帰ってきた。

「ただいまー」ギラギラした目で夏樹が言う。


「おかえり。随分早いけど仕事行ってきたの?」


「店長と話しただけで返ってきた。」



「そっか・・・」



「・・・」



「さっきは感情的になってごめん。」



「お願い不安にさせないで」夏樹が泣きながら言った。



「うん。悪かった」



「私、やっぱりよっちゃんの事大好きだから風俗で働く事できない。でも気付くと買物しちゃう。どうすればいいのかなぁ。来月も借金返さなきゃいけないし・・・。」


「うん。もう今日はあまり考えずにゆっくり寝よう。その話は今度ゆっくり一緒に考えよう」



「だよね?あと1ヶ月も先だもんね。3週間後に考えればいっか」



「う、うん・・・。」



俺は本当に疲れていたが全然眠れない夜だった。
理由は簡単。夏樹が突然掃除機をかけだしたり、大音量で音楽を聴きだしたり、誰かとコソコソ電話をしだしたりするからだ。

ちょっとしたゴミが気になったり、幻聴が聞こえりする為、夏樹もまったく寝れないらしい・・・。
と言うより寝る気がなさそうだ。
「眠れないから話そうよっ」夏樹がそう言うので俺は眠い目を擦り起き上がった。
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HOSPITAL ©著者:小上晴

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