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12章:安藤先生 (1/20)

12章:安藤先生

ああ、なんていうことだ。
ぼくはあの女性に恋してしまった・・・

あんな綺麗でプライドの高そうな女性を、自分の思うように調教して従わせてみたい・・・



安藤は、Sだった。
悦子のような手のつけられない女性が大好きで、悦子が病院であばれているのを見て、一目惚れをしてしまった。


安藤は35歳。悦子とたいして変わらない年齢だった。
付き合った女性は数知れず・・・その容姿から想像もつかない医者という職業で、安藤は大変もてていた。

が、まだ一度も結婚したことはなかった。

結婚したいと思ったこともなかった。

それなのに、悦子を見た時から安藤の心は激しく高鳴っていた。

今回、悦子の親知らずを抜いて、そのまま帰してしまうのが惜しくてもう1日入院させた。

チャンスはあと1日。

この1日で勝負をしよう。
安藤は、悦子獲得のために意気込んでいた。

悦子が男だということも知らずに・・・

恋は盲目というけれど、本当に安藤はカルテも目に入っていなかった。

見れば一発で男とわかったのに・・・

悦子の美しさに、女性と信じて疑わない安藤の恋の行方は・・・?
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浮気調査員悦子(エツコ) ©著者:ポチャ子

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