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2章:悦子の原点
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そんな悦子につけられたあだ名は、
“女王様”
悦子にぴったりだった。
綺麗で、知的で、資産もあって、少し毒々しい感じ。
近寄りがたいと思わせるオーラを出していた悦子は、声をかけられることがなかったので、友達はいなかった。
悦子は、大学四年間のほとんどを一人で過ごした。
『日本人って、なんでこうなのかしら。私に興味があるくせに、臆病で話しかけようともしない。』
孤独を感じていた悦子は、こんなふうに思っていた。
大学を卒業した悦子は、アメリカへ帰ろうか迷っていた。
日本には、とくにやりたいこともなかったし、仕事も決めていなかった。
容姿を生かしてモデルをやるとか・・・
得意な英語を生かして、フライトアテンダントになるとか・・・
考えても考えても、いまいちパッとしなかった。
悦子は、そういうモヤモヤを抱きながら、毎晩飲み歩いた。
いつもホストクラブ。
お気に入りの店があるわけでもなく、ただなんとなく入っていた。
悦子は、その容姿と、VIPさと、豪快なキャラと飲みっぷりから、ホストの間では知らない人はいなかった。
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浮気調査員悦子(エツコ) ©著者:ポチャ子
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