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2章:父さんの兄…
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なにも知らず学校から帰宅したママ。
麗: ただいま…
何かあったとすぐにわかった。
一郎: 麗…荷物をまとめなさい…
麗: 荷物…?どうして…?
一郎: おまえは今日から家の子じゃなくなるんだ…
麗: えっ…?
リヨ: お父さん!いい加減にして下さい!何をバカなこと言ってるんですか!!
一郎: うるさい!!おまえは黙ってろ!!
麗: 私は…私はどこに行くの?
兄: 麗ちゃん、麗ちゃんは今日から叔父さんの子供になるんだよ
麗: おじさんの子供…?
兄: そうだよ。
麗: どうして…?
一郎: いいから!黙っていうことを聞きなさい!
兄: 心配しなくていいんだよ。麗ちゃんの欲しい物はなんでも買ってあげるよ。赤い靴もワンピースも。
麗: ほんとぉ…?
兄: だから、叔父さんと一緒に行こうね。
麗: いいのぉ…?母さん…
リヨ: ………
ばあちゃんは何も言えなかった…。
じいちゃんからは口を出すなと言われ、兄さんの子供になるということが、どうゆうことなのか理解していないこの子が…【赤い靴】を買ってあげると言われ…嬉しい顔をしている…きっと…一生かけても娘に【赤い靴】なんて買ってあげられない…。
ばあちゃんはフッと思った…
この子はもしかしたら…兄さんの家の子になったほうが幸せかもしれない…
兄さんになついてるし…欲しい物はいくらでも買ってもらえるんだもの…
親は子供の幸せについて考えるのは当たり前…
この子にとって幸せなほうを考えてあげなければ…。
麗…もう…貧乏だって…周りからからかわれることは無くなるね…
美味しいものもたくさん食べられるよ…。
【幸せになってね…】
あんたが帰りたくなったらいつでも迎えに行くから…
母はいつでもあなたを迎えに行きます…
ばあちゃんの心の中の気持ちだった…。
悲しいお別れとも知らず…荷物をまとめるママ…
この時…父であるじいちゃんは何を思ったの…?
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