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5章:壊れる… (2/6)

―気が付くと、病院にいた。
どうやら…気を失ったらしい。ぼんやりと窓の外を見る。
(そうか…私…)
少しずつ今までのことを思い出した。
さっきの裕貴くんの驚いた顔。まるで化け物を見るかのように私を見ていた。それは当たり前だ。自分の家に帰ったら、勝手に私が家に入っているんだから。しかもご飯まで作って。
ふと、動物園のことも思い出した。
私は、あの日一人で動物園へ行っていた。周りの人も気持ち悪かっただろう。
(どうしてこんなことに…)
私は、もっと前のことを思い出した。

そう…あの時私は、あの手紙を入れずに、ポケットから落ちてきた鍵を、そのまま持って帰ったのだ。
そして、急いで合鍵を作り店へ戻って、裕貴くんが落としたかのように休憩室に鍵を戻しておいたのだ。
裕貴くんは、これまでにも何回か鍵を落としていたから変に思わなかったのだろう。
この時から、きっと私は壊れていた。
私は愛したかった…愛されたかった。激しく…。映画やドラマのように切なく、ドキドキしたりワクワクしたり…。それが愛だと思っていたから。
私はキラキラなんかしていなかった。むしろ醜くかったに違いない。
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壊れる―コワレル― ©著者:あおい美咲

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