もともと恋愛スキルがないのに、プロのイケメンに恋するなんて無理すぎる。

しかも処女のまま抱いてと欲情するなんて、我ながらホラー。

だけど許して。武蔵との思い出を金で買わせて…。

『タワーやるから抱いてください。抱いてくれたらタワーやるからっ』

駆け引きできないデブスの勇気をふりしぼった叫びに武蔵は軽く微笑んだ。

『オレはそんなに安くないよ。タワーと引き換えなんて愛がないよ。お互い好きな気持ちがもっと強くなったら、自然になるようになるから。焦らず仲良くなっていこう』

自然に私を好きになることなんて…あるわけないじゃん。

これ以上、お店に通うお金もない。

やわらかい言葉だけど確かな拒絶。

もう死にたい…。