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110章:愉快な窃盗団
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今回はゲーム屋ラッキーフルの客の話しでも書く事にしよう。
その客は中国人の窃盗団のボスで、名はハン、齢50前後の小柄な男だった。
見るからに裏の人間『コイツ怒らせたら間違いなく刺すな』と思える、どっちかと言うと避けて通りたいタイプだった。
しかし、ゲーム屋での行儀はよく、典型的なカモ客でもあった。
重度のポーカー中毒!
重度のポカ中に共通してる点は…
負けるまで遊ぶ!
例えば来店してすぐに30万位勝っても勝ち逃げはせず、負けるまで打ち込む。
そんで帰る時にポカ中たちは
『たまには勝たせてよ』
なんて言って帰るのが常だった。
いつ勝つんだお前ら!
その中でも抜群の負けっぷりだったのがハンさんで、何故か俺とは仲が良かった。
ある時、ハンさんが
『コンド ワタシと ゴハン行きましょう。
オイシイ上海料理ゴチソウスルラ』
語尾のラは女の薄ヒゲくらい気になったがお言葉に甘えて、後日風鈴会館の前で待ち合わせた。
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