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1章:西暦2016年 (1/1)

1章:西暦2016年

退屈な週末を終えて新たな1週間が幕を開けた

湿気を含んだなまぬる風が
月曜日の気だるさを語ってるように思えてため息が出た

いつもの道を車で走って
気がつけば職場の駐車場に着いていた

なんて事は無い、変わらぬ退屈な日々だ
駐車場から職場の入口まで少し距離がある
ふと足元に光る何かが落ちていた

虹色のような輝きを放っていた正体は何かの鍵のようだった

それを拾った直後、
目の前が真っ暗になってしまった


・・・・・・・・


長い眠りから覚めたかのように起き上がり、辺りを見渡すと一面緑に囲まれた場所に自分はいた
見たことのない植物や木々が目の前にあり、何が起きたのかさっぱりで理解出来ない

さっきまで職場の駐車場にいたのに一体何が起きているのか

頭の中はパニックで冷や汗をかいてしまい、持っていたハンカチで額を拭った

記憶を整理しよう
出勤して、車から降りてその後・・・

そうだ!鍵を拾ったんだ

そばに落ちていた鍵を拾うと先程のような虹色に輝いてたはずの鍵が完全に錆びてしまっている

ウダウダうろたえていた時に
凄まじい雄叫びと共に空の方から激しいジョット機のような音が鳴り響いてきてどんどん近づいてくる


それはなんと人だった!


小さい緑色の子供を抱き抱えたスキンヘッドの人と変わった服に身を包んだ少年が全速力で空を飛び、背後から勢いよく飛んでくるピンク色の怪物が悍ましい形相で前の3人を追いかけている



嘘だろ!!これって!?!?



目の前の光景はかつて何度も読んだことのあるあの名作のワンシーンそのものだった

そこで何故か冷静に状況を理解できた

俺は異世界に迷い込んだのだと

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異世界転生先が自分の好きな漫画の世界でした ©著者:夜遊び先生

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