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7章:friend
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いつ頃から同性に気持ちを寄せるようになったかは、わからない
浅葱はいつからそうなったの?と高校の頃聞いてきたけど
浅葱が、いつから異性を好きになったの?と問われるのと一緒だ
明確に答えられる人なんて、いるんだろうか?
けど浅葱の事を好きになったのは
今思えば
『三人で演奏家目指そうぜ!』
って言う言葉が、きっかけだったのかもしれない
俺は将来なりたいものとか、やりたい事とかがなかったから…そう言った浅葱の言葉が、自分の夢や目標を持っている浅葱が…かっこよく見えたんだ
だから俺が音高に行ったのも、音大に行ったのも、ピアノもヴァイオリンも
全部
浅葱がやっていたから続いていたし、浅葱が学校行くから行っただけで
音楽の道に進んだのも、半分は邪な気持ちだった
浅葱と出逢ったのは小二の終わりくらい
幼稚園の頃から通ってたピアノ教室で、お母さんが浅葱の名前をネギって言った事が最初だったと今になって思う
でもそれ以降は特に浅葱と関りがなくて…と言うか幼い頃の浅葱は何となくいつも不機嫌そうで、無口で、近寄りがたいオーラを放っていたというか…
「府中、一緒に校庭でドッチボールしよーぜ!」
「しない」
「…つまんな、あっそ!」
府中は浅葱の苗字
浅葱は学校で誰かが話しかけてもいつもそんなようなことを言っていたから、関われるような雰囲気でもなかった
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群青色の時代 ©著者:菜園すず
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