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6章:crossroads (2/35)

金木犀の香りがする坂を上った先

そこが俺たちの通うピアノ教室



「浅葱(あさつき)ってネギ?」

「浅葱(あさぎ)だよ!」

「だってこの字、あさつきじゃん
ネギだよ」

楽譜を入れた俺のカバンに貼られていた名前シール

「誰がネギだ!」


今思えば、それがレンナとの出会い

よく俺の名前の漢字が読めたと思ったけど、母親に言われたらしい

うるせえ、あさぎだっつの


樹は冷静沈着で、大人の前ではいい子ぶってて、最初その態度が鼻に付いた

子供ながらに、子供を見て思った
子供らしくないと


「なんで?大人の人にはいい子でいたほうが、可愛がってもらえるんだよ」

でもそんな言葉を聞いたとき、樹の振る舞いに納得した

ムカつくやつだけど、まあそうか
いいこにしてると、怒られないし…褒められるし…

お得じゃん!

単純な俺はそんな樹の真似をするようになった

今思えば、お前はその頃から自分を自制して生きていたんだな


樹とレンナとは音楽教室も一緒だけど、小中も一緒だった

クラスは二人と離れたり一緒になったりしたこともあったけど、通ってるピアノ教室が一緒だったから自然と一緒に居ることが多かったし、学校の行き帰りはいつも一緒にいた
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群青色の時代 ©著者:菜園すず

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