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4章:depart (53/53)

そのパティシエの人は驚いていたけど

「俺、自分の店を持って独立したいんです」

と言ったら詳しく話を聞いてくれることになって、そして俺はそのパティシエの店で働き始めた

その人は東京でパティスリーを持っていて、独立の現実的な話や具体的な案を教えてくれた
それを聞きながら俺はお金を貯め、自分の店を持つための準備を進めて行った


それから月日が流れた

俺は自分の店を持てるまでになった


美園は何処で何をしているんだろう

もう、誰かと結婚でもして、家庭を築いているのかな…



慌ただしい時間が過ぎ去り、お客さんの落ち着いた閉店間際

入り口の方でいらっしゃいませ、と言う声が厨房に聞こえた
ギリギリの時間に誰か店に入って来たようだ


そのまま締め作業をしていると、カウンターにいた従業員がこちらにやって来た


「雅人くん、お客様が呼んでるんですけど…」

「え?俺に?」


「はい、浦和美園様と言う方が…」


その瞬間、俺の心臓が大きく一度、跳ねた


美園…が…?


「わかった、ありがとう…」

俺はそう言って外に向かって行った

ショーケースが近づいていく


その前には携帯を見て俯いた女性

俺は恐る恐るその人物に声をかける


「美園…?」


その人物はハッとして携帯から目を離し、俺を見た

美園…

「なんで…ここに…?」

俺がそう言うと、困った顔をしながら口元は微笑んでいた

「テレビで…見たよ」
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群青色の時代 ©著者:菜園すず

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