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「ってか美園製菓とか好きだったの?」
三人でのオープンキャンパスの帰り
俺は美園に聞いた
「えーっ!うん…
お菓子作り、結構好きなんだよねー!」
「…美園みたいながさつが…?」
「っはあ!?ちょっ、何その言い方!
ねえーえー立川くん!雅人ひどくない!?」
「ははっ相変わらず二人とも仲がいいねえ」
「「どこが!!」」
俺と美園は不覚にも同時に同じ言葉を発する
俺らにそう言われた樹は苦笑いをしていた
「じゃあ、俺寄るところあるから、ここで…」
「あ、じゃーねー立川くん!また学校でー!」
「じゃなー、樹ー!
んじゃ俺もレンタルショップ寄って新作のゲーム「ねえ雅人はさ」」
俺も樹と別れたついでに、美園とも別れようと思った時に美園がセリフを被せるように言った
「え?」
「雅人は何で製菓の学校に行こうと思ったの?」
「え、何で?
…まあ…何となく…」
「何となく!?」
「別に俺は製菓の学校とか、パティシエになりたいと思ってるわけじゃないし…けどまあ、手に職着けて生きていかなきゃだし…何がいいかなあって考えた時たまたまパンフレット目についただけって言うか…それだけだよ」
「何それ
パティシエ本気で目指してる人に失礼じゃない?」
美園は半笑いで言った
「つったって…学校出たら否が応でも社会に出されるんだから仕事はしなきゃなんないし…生きる為って言うか…
別に俺将来は何々になりたいとかそう言う夢があるわけでも持ってるわけでもないし…」
「ふーん…」
美園はそう言った後、無言になった
「…んじゃあ俺、帰るね、また…」
「私は、さっきの専門学校行きたいって思うよ」
「え?…ああ、いいんじゃないの?」
「雅人が、行くから」
「…え?」
「私も、雅人が行くって言ってたから、行きたいと思った
それだけ」
え…?
「何で俺?」
「知らない
自分で考えれば?
じゃね!」
美園はそう言うと踵を返して帰っていった
何だそれ…
自分で考えろって…
無責任だな
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群青色の時代 ©著者:菜園すず
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