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8章:乗り換え
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電車でもあるまいし、交際相手を乗り換えるなんてなかなかない事だ。
話し合ったその日、一旦着替えや化粧品等を持って来るのに真二さんに自宅まで車で来てもらった。
真二「外国の建物みたいだな、ここ。」
私「何年も前に長年住んでて、数年前に彼と同居する為に引き払って、ナシになって不動産屋行ったらたまたまあいたって言われて、凄く気に入ってたのでまた契約したんです。
中はインダストリアルな感じで無骨な感じが好きなんです。」
真二「そうか、ガレージとか倉庫みたいな?」
私「そうですね。
ナチュラルな感じとか、北欧系とか流行ってますけど。」
真二「韓国系とかな。」
私「はい。
雑貨なんかは可愛いって思うものもありますけど、こてこて置きたくないのでガランとしてますよ。」
真二「へぇ。似合ってるんじゃない?」
私「そう思います。」
ギアを使わない時は自然と私の手を握ってたりする。
がさつな話し方をするわりに、肌を感じていたいタイプらしい。
意外だ。
ホテルにつくと、相変わらず整頓されていた。
徐にパソコンを開いて調べものを始めたからそれをしてる間、私は化粧をおとして、部屋着に着替えた。
真二「あのマンション、分譲なんだな。賃貸なのか?」
私「貸し出してるんだと思います、それなら。財テクですかね。」
真二「話つけてやろうか?」
私「なんの為に?」
真二「気に入ってんだろ?」
私「まぁそうですけど。」
真二「売った当初は4千万らしい。」
私「やっぱそのくらいしちゃうでしょうね。」
真二は不動産屋に電話して持ち主と交渉させてほしい、と言い出した。
私「え?買えませんよ。」
真二「買ってやる。
俺からの手当てだと思えば良い。」
私「ええ!?」
休みの日、持ち主と真二さんが逢う事になり、交渉して持ち主が提示した金貨がそこまでバカな金額じゃなかったらしくプラスαで成立したらしい。
真二「土地の表価格も上がってなかったから向こうもそこまで吹っ掛けて来なかったし当時の買値で成立したよ。」
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