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4章:紫乃 (1/16)

4章:紫乃

紫乃がママを務めるラウンジ「ペガサス」が開店となった。
当初はクラブという形で準備されていたらしいが、こじんまりとした店の方がやりやすいという紫乃の意向で変更になったようだ。
金欠状態を脱出していた志朗はオープニングイベント初日に翠と同伴という形で参加した。
店の入り口付近にはお祝いのスタンドがいくつも並べられている。
「このスタンドっていくらぐらいするの?」
とイベント初体験の志朗が興味本位で尋ねると、翠から
「ピンキリだよ。でも1万円ぐらいのやつもあるから、もし私がバースディイベントやることになったら、その時はお願いね」
と再び笑って返され、思わず志朗は頭をかく羽目となった。
店内に入るとあちこちの席でシャンパンの準備がされている。
そして次々と栓が開けられ、
「紫乃さん、おめでとう」
という掛け声と共に席にいた若者全員がシャンパングラスを一気に飲み干し、10分いるかいないかで退店して席を空けていく。
志朗が店にいたわずかな間だけでも、そんな集団が4〜5グループあっただろうか。
全ての若者グループが同じ飲み方だった。
翠曰く、そんな祝い方をするのは全て同業の人たちらしい。
お祝いには駆けつける、でも長居はしない。
それは客の回転率をよくするためだと言う。
そして長く騒ぐことによって一般客の気分を損ねるのを避けるという意味合いもあるらしい。
(いい感じで無言の連携が出来ているんだな)
と志朗は感心する。
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染濁 ©著者:谷川 俊

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