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3章:万事休す!伝説の大工
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作戦を実行してから三日後の事だった。
俺は、作戦の事など、とうに忘れていた。
俺は、仕事を終えてジムニーで自宅のガレージにバックで駐車しているとヘッドライトに照らされる人の影。
俺「ん?何だ?何やってんだ」
助手席のリュックを手に持ちガムを噛みながら、遠巻きに目の前の光景を見ていた。
青木「だから俺知らねえって!!」
青嫁「知らない訳ないでしょ!何でこんな物が車にあるのよ」
奈緒「ちょっと二人とも落ち着いてよ」
隣近所にも響き渡る夫婦喧嘩に俺は、傍観者となるだけだった。
俺「全く何の騒ぎだよ」
見付からぬ様に差し足忍び足で玄関へと向かっていた。
奈緒「あっ!勇ちゃんちょっと来て」
俺「あんだよ面倒くせえなぁ」
俺は、渋々お隣のブロック塀を乗り越えた。
青木家の玄関先では、青ちゃんのお母さんも鬼の形相で腕を組みながら青ちゃんを睨んでいる。
俺「何の騒ぎだよ」
俺は、揉め事の原因を聞こうと促した。
青嫁「仕事もしないで不倫なんかして何考えてんのよ!私が馬鹿みたいじゃない」
不倫?浮気?
俺は、青ちゃんを汚いものでも見るかの様に蔑んだ目で見ていた。
青ちゃんは、俺に気付くとこちらに駆け寄ってくる。
俺の両肩を掴み今にも泣きそうな顔で俺に助けを求める。
俺「寄せ…触るな」
青木「俺本当に知らねんだ…何であんなもんがあんだよ…全然身に覚えがねえのに」
俺「不倫した奴は、皆口を揃えてそう言うんだよ。糞野郎だなお前!」
青木「本当に知らねえんだよ!何であんなもんが車から出てくんだよ」
俺「はっ?あんなもん?…」
俺は、自分の作戦の事を思い出した。
青嫁「知らない訳ないでしょ!やる事やったからこんなもんが出てくるんでしょ!しかもこんな狭い車でよく出来たね」
青木「だから知らねんだって」
青嫁「こんな物!!!」
青ちゃんの嫁さんは、青ちゃんに手に持っていたコンドームを投げ付ける。
『バサッ』
青ちゃんの胸に当たってもの悲しく佇むコンドーム。
俺は、マンネリ打破の為に取った作戦が完全に裏目に出た事で中々言い出せずにいた。
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伝説の大工〜season2〜 ©著者:ダディ
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