1章:漆黒の海 (15/15)

西島「　何かわかったか。　」





黒川「　年齢は29。　名前は言わない。車も無かったから近所から来たんだろう。顔見たよな？調べてくれ。　」





西島「　わかった。　気付いてるか？　」





黒川「　いや、あの様子じゃ多分気付いては無い。だが... わからない。暫く様子見るしかないな。　」






西島「　悪かった。俺がちゃんと確認しておけばこんな面倒な事にはならなかったな。　」






黒川「　仕方ない。もしもの時は、西島、お前が始末しろ。　」






西島「　わかってる。　」






黒川「　じゃ。　」







電話を切ると黒川は別室の鍵をかけた。
暫くして2階に上がると、あの客室からは押し殺し泣いている声が小さく響いていた...