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4章:進んだ先に見えるもの (2/31)

SHINEの店の下につき、携帯を開く。

ついに行くんだ。
指名するんだ。

今日は真由美もいない。
美沙もいない。

1人でホスト。それも不安のひとつだった。

春樹に電話する、1コール、2コール…

どうしよう。
出なかったら…?

一旦切ろうかと携帯を耳から離したタイミングで春樹は電話に出た。


春樹『ごめんね!着いた?』

りお『うん、今は下のエレベーター前』

春樹『エレベーターで上がってこれる?』

りお『えー!1人で?』

春樹『エレベーター前で待ってるから、ね?』

りお『分かった』


電話を切り、香水を少しつけてエレベーターに乗る。
慌てて財布の中身を確認する。


今日キャバクラでもらったお給料と、家からも持ってきた分で7万円入っている。

これだけあれば充分だよね?


エレベーターがつき、扉が開くと春樹が笑顔で待っててくれた。


会いたかった!
そう言ってギュッと抱きしめられた。


春樹「やっぱり、この匂い好き」

りお「えー今日かなり飲んでるから恥ずかしい」

春樹「恥ずかしいの可愛い!好き」


そんな事をしていると、お店の内勤さんが来た。


内勤「はーるー!いい加減やめろよー嫌がってるじゃん」

春樹「関係ないね!りーちゃんは、今日から俺のものだもん」


内勤さんが、ごめんねと言って春樹を離してくれた。


内勤「今日は指名でいいのかな?」

りお「あ…はい」

内勤「ありがとう。席まで案内するね」

りお「あ…はい」


すると、内勤さんが

「お客様ご来店ですー」

と言いながら店内へ案内してくれた。

春樹は私のバッグを持ち手を繋いで店に入った。

ついに来てしまった。
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こんな未来。 ©著者:月うさぎ

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