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7章:スカウトマン (1/10)

7章:スカウトマン

僕は、男の正体をどうしても知りたかった。

何故、江迎さんに近づいたのか?

何の目的だったのか?

『中竹さんは、その男になんて言われたの?』

ド直球の質問だったかも知れないが、逆に遠回しに聞いても仕方がないので、こうゆう質問の仕方しかなかった。

「なんて?う〜ん、少し前の事だから、あんまりハッキリ覚えてないけど・・・・・・」

『何でもいいから!あの男に繋がる事なら、どんな些細なことでもいいから、思い出して!』

僕は思わず、キツい口調になってしまった。

「どうしたの?瀧山!少し落ち着いて。」

中竹さんに、そう言われたが、僕は嫌な予感しかしなかった。

「話すから、思い出すから」

『ごめん・・・・・・でも、アイツの正体がどうしても知りたかったからさ』

「いいよ。話すから落ち着いて聞いてね?」

『うん。本当にごめん』

「最初に、私が聞かれたのはここのバイトの話。コンビニの仕事って大変でしょ?みたいな世間話から始まって、時給いくら?月にいくら位もらってるの?」

「そんなたわいも無い世間話だったんだけど、何回か話すうちに高時給のバイトとかあったらやってみたい?」

「そう聞かれたから、どんな仕事なのか?興味があって聞いたんだ。」

「そしたらさ・・・・・・」

『キャバクラだったんでしょ?』

「えっ?どうしてわかったの?まだ話しの途中なのに?」

不思議に思った中竹さんを見つめながら、僕の悪い予感は的中したのだった・・・・・・。
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僕が夜の世界で生きてくために。 ©著者:yorunoyami20

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