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6章:最終章 (3/4)

「私、好きだった人を殺したのよ」

富美子は生前、同室の受刑者達によくそう話をしていた。

「はあ?好きな人殺すなんて意味わかんねーから」

メグミは眉をひそめる。

彼女は覚醒剤の罪で服役をしていた。

14歳の頃から窃盗や覚醒剤使用を繰り返し、少年院も含めて、塀の中での生活の方が長くなってしまった。

「後悔してねえの?」

「してない」

富美子は即答をした。

「すげえなあ。あたしは好きな人殺そうとは思わねーよ。

好きすぎて自分のものだけにしたかったってこと?」

「そうよ」

「あたしの地元の先輩も昔彼氏刺してパクられたけどね。

詳しくは知らないけど、あんたと同じような理由だったような気がする。

未遂だったし、もう出てきてんじゃねえかな」

「あなたには理解できないんじゃないかしら。

それほど人を好きになったことないでしょう」

「いや、好きすぎておかしくなりそうでも普通は人殺さねえだろ。

ガハハハハ」

富美子は無言で俯いた。


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塀の向こう側で ©著者:えだまめ

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