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4章:第四章 (11/12)

「うっう……」

富美子は嗚咽をあげながら泣く。

「ごめんなさいね。つい感極まって…」

「うん…」

夕貴は苦笑いをした。

「これからも会えないかな」

「俺、年内でホスト辞めて地元に帰るって話したよね?

富美子は富美子の人生を歩んで欲しい」

「私、もう66よ。これからの人生に希望なんてあると思う?

あとは死んでいくだけだわ」

「まだまだ若いんだから」

「残りの人生、貴方と歩んでいきたいと思ったのに」

「お互い前を向いて歩こう」

「冷たいのね、夕ちゃん。

そういうところも好きなんだけど」

夕貴は富美子に気付かれないよう小さな溜息をついた。

今までホスト人生の中で痛客と言うのは何人も存在したが、富美子のような人間は居なかった。

こうなったのは自分の失態であると夕貴は思っていた。
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塀の向こう側で ©著者:えだまめ

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