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5章:覚悟 (8/8)

俺達は、手を握り揺れ動く覚悟を確固たる覚悟に切り替えようとしていた。

中々決まらぬ半端な覚悟に、緩みきった目頭を右腕で拭う。

俺「兄貴…俺もし生まれてくる子供を兄貴達に渡しても…親をやめる気は、更々ねえ」

兄貴「…」

俺「親戚の叔父さんと叔母さんとして接するつもりもねえ。ずっと親であり続ける…入学式には、親として参加する熱を出しゃ水枕持って北海道から駆け付ける。離れて暮らしてもでしゃばらせてもらう」

兄貴夫婦は、大粒の涙を流して無言で俺達を見る。

俺「俺は、俺と奈緒は、親であり続ける…それが俺達の条件…いや願いだ」

無言で頷く兄貴と姉さん。

正解なんてあるのだろうか?
親子の形って何だろう?
妻と蓮を隣で見ていて思った。
血の繋がりが全てじゃねえ。

但し俺達の出した答えは、兄貴達の子供を生むという事だった。

実の親
育ての親
実子
養子

どれだけ考えてもどれが正解なんて分からない。
でも俺達は、いずれ子供を手離す。

それが俺達四人の親が出した答えだ。

これから生まれてくるであろう子供に、将来四人の親が居るんだよと伝えても悩む事は、あるだろう。

俺達が出した答えは、正解かも間違いかも分からない。

たった1つ離れ離れになっても淋しい思いをする事は、無いだろう。

兄貴に育てられた俺は、知っている。
この人がどんなに凄い人なのかを。

まだまだ先の話かもしれない。
でも近い将来の話かもしれない。

妊娠すれば離れる日が逆算して始まる。

決まる覚悟もあれば
決まらぬ覚悟もある

俺達四人の親がひとつの命を話した日。

そんなある日の出来事。
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指切りげんまん ©著者:ダディ

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