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3章:出会い
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ビックリしながらもすぐに電話を取る。
「も、もしもし!」
「何でLINE、敬語なんだよ!笑」
ショウは笑いながら言った。
あ、そういえば敬語だったかも。
「いや、昼の仕事の癖というか・・・普段あんま男の人とLINEしなかったから」
「あ、そうなんか。ビックリしたわ!突然他人かよ!と思った笑」
「ごめんごめん。」
「まあええわ。昼の仕事何してんの?聞き忘れたわ、今日」
「流通系の事務の仕事。」
「事務か!凄いなあ。瑠奈、パソコンとか出来るんだ。かっこいいわ」
「いや全然!データ入力くらいだよ笑」
そんなたわいのない事を話ながら家まで帰る。
「ていうか、今仕事中じゃないの?」
「今お店にお客さん全然いないし大丈夫。俺も今日お客さんもうちょい後から来るし」
「わざわざありがとうね、電話してくれて」
「瑠奈だからいいよ。他の子ならめんどいから電話しないわ笑」
そんな言葉に少しだけ嬉しくなるし、舞い上がる自分はバカだなあって思う。
「そろそろ家ついた?」
「うん、もう着く。」
「そっかあ、夜遅いし女の子だし、帰り危ないから電話したかったんだよね。着いたなら良かった!」
胸が高鳴るのを感じた。
女の子扱いされたのは何時ぶりだろう。
たくみとも長年付き合いすぎて、ここ数年は女の子扱いは皆無だった。
会社に行けば由香が女の子で、私は強いからって女の子扱いなんて無縁だった。
こんなの、ずるいよ。
「・・・わざわざありがとう。」
「んーん、ねえ瑠奈」
「ん?」
「明日も電話していい?」
言葉に詰まる。そういえば、たくみに会えない日は土日の電話が日課だったな、なんて思い出す。
調子いいけど、少しだけ。たくみの穴を埋められたら。なんて考えた。
「・・・うん、いいよ」
「よっしゃ!明日空いてる時間鬼電したるわ!」
「鬼電?!」
「俺は束縛気質だからなー」
『ショウー、沙羅ちゃん来たよー』
後ろから従業員の人の声が聞こえる。
「あ、分かりましたー。んじゃ、またね瑠奈!おやすみ」
「うん、バイバイ!おやすみ」
電話を切って、胸の高鳴りがおさまらないことに気付いた。
こんな気持ち、何時ぶりだろうか。
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1度でも本気で愛してくれましたか? ©著者:瑠奈
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