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10章:優しい嘘
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しばらく沈黙した後花ちゃんは残りのシャンパンをラッパ飲みした。
『プハー!ねえ、弓ちゃんブランデー頼んでよ?何でも良いから』
『もう今日は辞めた方が…』
『いいから頼んでよ!お金なら私が払うから!』
そう言うと花ちゃんは鞄にゴソゴソ手を入れ始めた。
やはり目付きが何かおかしい。
『…わかった、わかったブランデーオーダーするからお金は大丈夫だよ』
『いいの!私が払うって言ったら払うの!私がお店でどれだけ売れっ子なのか知らないの?!』
『あれ〜財布財布…♪』
そう言うと花ちゃんは鞄を逆さまにして揺さぶった。
色んな物が絨毯に散らばった。
あわてて拾う私はその中のひとつに目が釘付けになってしまった。
半透明のパッケージに入っている白い粉。
はっ!と思い立ちトイレに走った。
サニタリーボックスの中に丸めたアルミホイル…。
呆然とした頭で部屋に戻ると花ちゃんは完全に目が据わったままソファーに大股開きで座っていた。
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狂ってた ラスト2 ©著者:弓
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