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3章:サンクチュアリ
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それに気付いた瞬間
星空を見上げながら煙草を吸うトワが段々透けて見えてきた
それこそまるでクラゲみたいだ
思えば初めから私達の関係は不透明でユラユラしたクラゲみたいなものだった
不透明ならまだマシだ
お願いだから透明になるだなんて悲しい事言わないで欲しい
トワがいない世界でどう呼吸して生きていけば良いのかわからないよ
今目の前にいるトワは私が造り出した偽物
‥偽物?
そもそも真実って一体何だろう?
私は果たしていつから夢をみていたのだろうか?
萎縮した脳
気が付くとそこにはトワの姿はもういなかった
いないどころか今いる場所もあの中庭ではなかった
私は何故か小ぢんまりとした映画館に座っていた
田舎にありそうな深紅のベロア素材の椅子
観客は私だけだった
緞帳がゆっくりと開く
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狂ってた ラスト2 ©著者:弓
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